パンフレットの中の言葉

 京都の東福寺という禅寺に三門というのがあります。これは空門、無相門、無作門といって、人間が悟りを開いて心おだやかに生活するために必要な3つのくぐらなければならない門を意味します。空門は物事には実体がない、すべてうつろい易いものであると悟ること。無相門はあらゆる変化に目を奪われてはいけないということ。無作門は人間の欲望の対象となるものは実体がない、ということを意味します。

 慶應義塾大学アート・センターARTLET第38号 近藤誠一