最後は鼻?

ハムレットが叔父と再婚した母親に罵声をあびせるセリフがある。これがずっときになっている。
「−−感情がなくても目があれば、目は見えずとも、感情があれば、手や目がなくても、耳があれば、いえ、何はなくとも真偽を嗅ぎわける鼻さえあれば、たとえ狂っていようと、この五感のひとかけらでも残っていれば、こうしたばかなまねが出来るわけがないのだ。ーー」
最後は嗅覚かよ、だ。視覚や聴覚、触覚ではなく、嗅覚さえあれば、という思いがすごい。とても共感できない。現代が嗅覚の活躍場所を奪ったのか、視覚がすべての上に君臨しているのか。私が視覚を奪われたら、触覚にすがるだろうなー。と想像している。