2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧
「人は自分が見てきたフイルムの記憶に導かれて、しばしば思考を構築してしまうものだと、今更ながらに気付かされたのである。ここにも神話が人間の思考に枠組みを与えてしまい、映像を通して思考を動かしてしまう例がある」 四方田犬彦「日本映画と戦後の神…
昨日、月蝕歌劇団の「疫病流行記」を観た。その中の記憶に残ったセリフ。「この世で一ばん小さな無人島は、自分の体」「この世で一ばん遠い場所もまた、自分自身の心臓だもんな」寺山さんの上手い比喩使いだねー。
週刊文春3月22日号「私の読書日記」池澤夏樹「−現代の都市を作っているのはガラスとアスファルトとコンクリートだが、この三つには履歴がない。一度溶解されて、つまり均質化されて固められたものだから、その内部には過去がない。ー」そうだよねー。土を…
ポール・オースターの「幻影の書」。 「白いスーツを着た男が道をやって来たとたん、そのスーツが男をいまにもトラブルに陥れようといることを我々は悟のだ」 無声映画の喜劇役者はなぜ白いスーツを着ているのか。ということがよくわかる。映画は白いスーツ…
リニューアルした「花椿」の最後のページ。 「美というものは、時に露悪で、時に卑劣で、時に淫靡で、時に畏怖であって、決して模範などではないということをーー」 マツコ・デラックスの言葉。 リアリティーあっていい。言葉って、そのものの意味以前に、発…
ジェームズ・フォーリー監督の映画。もとが芝居だからセリフだらけ。 「人生って何だ?過去をふりかえるか未来を考えるかだ。現在はどこに?」 誰のセリフだったか覚えていない。なにしろすごいメンバー。アル・パチーノとジャック・レモンの火花のような会…
豊田徹也「珈琲時間」の中のセリフ。「生きるってどういうこと?」 「うーんどういうことなんだろうね やっぱり変わっていくことかな」私もそう思う。自我が持続しているという幻想は強いけれども、ありえないからねー。変わっていくから生きられるともいえ…
昨日、劇団四季の福田恆存の「解ってたまるか!」を観た。 加藤敬二は芝居うまい人だとは知らなかった。 「耳で話すな、口で話せ」 と言うようなセリフがあった。だねー。 どこかで聞いたようなことばかり話す自分に気がつくことある。 口で考え、息のような…