2013-01-01から1年間の記事一覧

「てんとう虫」 3月号の中の言葉

昨年の暮れ、小沢昭一さんが亡くなりました。その少し前に森光子さんや中村勘三郎さんが・・その度にテレビは、「天国にいる森さん」とか「天国にいる勘三郎さん」とか大騒ぎしていましたね。キリスト教とかイスラム教のような一神教なら、神様は天国にいま…

文庫本の中の言葉

ーひとは思春期とともに「言葉」に出会う。肉体の成長・変化を迎えて、あわてふためき、ほとんどドロナワ式に「言葉」を用意する。しかし、死臭のただよう祖母の病床の枕もとで本をよみあさり、辞書を本のようにして読んで育った少年にとって、たしかになに…

雑誌の中の言葉

ー「もしも『我々は何者か』という命題を幼稚園児から聞かれたとしたら、藤井さんは何と答えますか?」 「世界の一部ですね。個というものはない。本来は、たぶん境界がないはずなんです。もしかしたら人以外の生き物、もしくは高次霊長類以外は、境界という…

本の中の言葉

ー「猥褻」はむしろ、表現されざるもの、見えざるもの、かくされたもののなかにあるのではないか。 そして、それらと対応する人間の心のなかにあるのだ。 大胆に言えば、心の中にタブーを持つ人間ほど「猥褻」を感じるのである。子供は何を見ても「猥褻」を…

リーフレットの中の言葉

ー舞踏なんかを知る前に、能を観ていた事があったんですけれど、銕仙会で、「船弁慶」という、少年が義経役でそれを弁慶が平家の悪霊から守るというストーリーですが、その義経役の少年が初めて舞台に出たもので、舞台の上で吐いちゃったんですよ、それで結…

新書の中の言葉

ーもし死ぬ時に「女優さんの共演者で一番誰に惚れたか」と聞かれたら、それは夏目雅子さんです。 女性としても女優としても、どちらも魅力のある方って少ないんですが、彼女は女優としてだけでなく女性として、人間として魅力的でした。『鬼龍院花子の生涯』…

新書の中の言葉

ー女優としても女性としても魅力的であることって、なかなか難しいことなんですよ。女優さんってね、全部が全部そうじゃないですけど、「世の中には男と女と女優しかいない」なんて至言を吐いた人もいるぐらいで。男優ってのはいないんです。男の俳優はやや…

新書の中の言葉

ー撮影前に錦之介さんを誘って祇園に飲みに行って、「チャンバラってどうしたらいいんだろうね」と聞きました。 そしたら、「まあ、あんなもの、来るやつ斬りゃいいんだ」って簡単な理屈を言うんですよ。「主役は上手く刀を振ってさえいれば、カラミ(切られ…

新書の中の言葉

ー現実を説明すると称して、分かりやすい筋立てを作り、全体を見渡せる人物や立場を設定し、未来への処方箋を教えてくれるのは、たくさんの観客から金を吐き出させるために作られた「メインストリームの」映画や、「社会全体」を説明し理論化できると称する…

本の中の言葉

ー僕はこれからの人生でなにか愚行を演ずるかもしれない。そして日本じゅうの人がばかにして、もの笑いの種にするかもしれない。まったく蓋然性だけの問題で、それが政治上のことか、私的なことか、そんなことはわからないけれども、僕は自分の中にそういう…

文庫本の中の言葉

かつてモハメド・アリはこう言った。 「死に物狂いの練習に耐え抜いてきた者こそが、厳しい互角の勝負において、心の底まで降りて行って、勝利に必要な一オンスの勇気を持ってくることができる」 「『黄金のバンタム』を破った男」 百田尚樹 PHP文芸文庫

PR誌の中の言葉

ー肝臓がん・肝硬変の女性の方でしたが、吐血したんですね。余命があと一〜二週間という方。そうすると家族がわっと集まって(動揺して)、もうこれ以上は無理だ、お母さんが倒れてしまう。だから、入院させましょう、入院すると安心だって言う。自分たちが…

本の中の言葉

説明なぞ必要だとは思わないんだ。絵画であれ、詩のような他の芸術の分野であれね。詩とか絵を説明することが出来るとは思えないんだよ。たとえば、ピカソは絵画を語ることがとても上手だった。彼は絵画についてあらゆる知的なことを言った。でもその彼だっ…