2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

週刊誌の中の言葉

『華麗なるギャッツビー』の中で青年が「結局、一つの窓から外を眺めているほうが世界のことがよくわかる」と言っていますが、僕にとっての映画がまさにその「一つの窓」なんです。いろんな視点で何かを見るよりも映画を通して物事を考え、撮っている最中に…

冊子の中の言葉

歴史的には、89年6月7日にジャン・ラニアによって「ヴァーチャルリアリティ」という言葉が初めて使用されます。計算機で表現された三次元空間の中に入って、さまざまな体験をすることが「ヴァーチャルリアリティ」という言葉で語られたわけです。私はこ…

文庫本の中の言葉(2)

いい人生とは何だろう。私たちは常に別々の方法論、アプローチで、それぞれに目的をかかげていい人生を希求している。カネ、オンナ、権力、健康、ささやかな幸せ、心の平安、子供の健全な発育・・・、現実的には別々のかたちをとりつつも、本質的に求めてい…

文庫本の中の言葉

自然が人間にやさしいのは、遠くから離れて見た時だけに限られる。長期間その中に入り込んでみると、自然は情け容赦のない本質をさらけ出し、癒しやなごみ、一体感や快楽といった、多幸感とはほど遠いところにいることが分かる。 「空白の五マイルーチベット…

文庫本の中の言葉

ことばは沈黙を引きしたがえることによってはじめて言語表現として屹立し、沈黙はことばとの緊張関係のなかではじめて意味のふぃくらみを手にいれる。 「言葉への道」 長谷川宏 講談社学術文庫 *芝居のセリフなんか、間の沈黙で表現してるもんだから実感と…

新書のなかの言葉

そもそも人間は有機物でできている。有機物とはカーボン(炭素)を主体とした化合物だから、人間はカーボンと相性がいい。紙もカーボンであり、本は紙に限るのである。 「本は、これから」池澤夏樹編 岩波新書 「本の棲み分け」池内了 *なるほどー!素材と…

本の中の言葉

世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう。「悲しき熱帯」レヴィー=ストロース 川田順造訳 中央公論新社 *今日、卒業生の結婚式に出席した。そうしたら、なんと、彼女のお父さんは、川田順造さんだった!おどろいた!

本の中の言葉

芸術家とは生物学的な遺伝と、技術的な革新によってつくられた環境とのあいだに架橋する手段を発明する人間のことである。「メディアの法則」 マーシャル・マクルーハン+エリック・マクルーハン 訳中澤豊 NTT出版

本の中の言葉

フーコーは、死は生とは全然別の次元というか問題というか、生まれてから死ぬまで全部を照らして見ることができる場所に死というのはあると言った。これは非常にいい考えかただと僕は思います。 「老いの超え方」 吉本隆明 朝日文庫

本の中の言葉

清水 前に黒井千次さんと対談したときに、小説家から見れば戯曲家は断念がものすごく多いんじゃないかって言われた。確かに向こうは自分の文章だけで完結するわけですよ。ぼくらのは、戯曲書いたあと、演出家に委ねて、最後俳優が声を出し動いていく、そうい…

週刊誌の中の言葉

女たちにとっての「容姿」は、自分の価値に直結している。なんだかんだ言っても美人には高い値段がつくことを我々は身をもって知っているのだ。 それは確かに「商品価値」に過ぎず、本人の「人間としての価値」とはまた別の問題であろうが、物心ついた時から…

戯曲の中の言葉

清二 一度聞いてみたかったんだけど、なにが塩子さんの神経をおかしく したというか、さいなんだというか・・・それは、男性関係? 塩子 ・・・そうじゃないわ、・・男性じゃなかった・・・女優という仕 事よ。 清二 そんなに大変なもの? 塩子 それにむいて…