週刊誌の中の言葉

 週刊文春3月22日号「私の読書日記」池澤夏樹

「−現代の都市を作っているのはガラスとアスファルトとコンクリートだが、この三つには履歴がない。一度溶解されて、つまり均質化されて固められたものだから、その内部には過去がない。ー」

そうだよねー。土を掘ると過去が層をなしてる。銀座通りのアスファルトはがすと、江戸人が歩いた道が現れる。樹も石も記憶の塊。
そういえば、人の体の中に蓄積された「年輪」や「層」になった記憶は、どんなふうにすれば見れるのだろうかしら。