本の中の言葉

「わたしたちは情報洪水の社会に生きているから、何かを<見る>前に、すでに<見せられ>てしまっている。そういう現実から出発せざるをえない。これは演劇をとりまくジャーナリズムと深く関連してくるのだが、現在の劇現場はおしなべてジャーナリズムと共犯関係にある。多くの観客は、今これが面白い、これがニュートレンドだという情報を目安に、その情報を検証すべく劇場に通いつめる。」

「見ることの冒険」西堂行人著

今も続いている現実。この本は、1991年に出たもの。