PR誌の中の言葉

 「確かにイギリスでも、最近は教員不足のためにマザーグースを知らないアフリカやスペインなどからきた保育士や小学校の先生が増え、マザーグースが教えられていないと嘆く声も出てきています。しかしそれでも、親、あるいは学校の先生、友だちからの肉声で、今なおしっかりと伝えられています。だからこそ、日常の会話にも、コマーシャルにも、新聞の見出しや映画にもと、マザーグースが英語文化の中であちこちに散見されるのでしょう。
 そのように肉声で入ってきたものは、いつの間にか身体のなかに沁み込み、たとえ人生のある時期に忘れられることがあっても、また何かの拍子によみがえってきます。」

「文 MON NEXT 第百四号」 鷲頭名都江「わらべ唄とマザーグース